【塾なし受検】子どものモチベーションの高め方・保ち方

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塾なしで勉強を始めたけれど、「子どものやる気が続かない!」「どうしたらやる気が出るの?」と悩んでいる方も多いかもしれません。

我が家でもたびたび「もうやりたくない!」の波に飲まれそうになりました。

これをやれば必ずやる気が出る!という方法をお教えできればいいのですが、残念ながらそのような方法は私も知りません。また、児童心理の専門家でもないので、これらの方法が正しいかどうかも自信がありません。

改善したり、改悪になってしまったり、育児本を読んだり、ググったり、試行錯誤していた方法・考え方を紹介し、その中の何か1つでも参考になれば、という思いで記事にします。

自宅学習を頑張り続ける方にとって、少しの助けになれれば幸いです。

効果的なモチベーションの上げ方は子どもによって、タイミングによって違う

誰にでも効果的なモチベーションを上げる方法があればよいのですが、どのような方法が最もやる気を高めるのかというのは人それぞれだと思います。

私には息子以外にも子供がいるのですが、ゲーム感覚で誘えばやる気が出る、自分のペースで始めたい、終わった後のおやつに釣られる、物にはつられない、一緒にやれば頑張れる、一緒にやるとふざけてしまう…とそれぞれ全く違います。同じことを言っても同じように受け取ることはありません。

同じ親から生まれた兄弟でさえ違うのだから、きっとそれぞれ子どもによってもっと違うのでしょう。

また、同じ子どもでも、その時どきで受け止め方は変わります。その場の気持ちによるものも大きいです。

つまり、その時その時の子どもの様子をみながらあの手この手で試すという方法しかないように思います。

それを踏まえた上で、私が試した具体的な例を紹介します。

モチベーションを上げる方法

声掛けをする

勉強を続けていることを褒める言葉をかけます。

直接本人に声をかけるのではなく、「しっかり勉強を続けていてすごいよね」などと家族間で話すのもよいかと思います。

以前できなかった問題ができたとき、難しいことが理解できたときには成長を喜ぶ声掛けをします。

気を付けたいのは、点数だけを見て褒めるのはNG、ということです。

点数が良いときは効果的に感じられますが、長期的な視点で見たとき、良くない心理的影響を与えます。詳しくは後述の「結果にフォーカスしない」をお読み下さい。

外部からの刺激を与える

変わり映えのしない環境で学習を続けていることに飽き飽きしてくる気持ちも湧いてきます。

通信教育の映像授業を受けて他にも学習者がいることを感じたり、学習したことを発揮する場として模試を受けたり、学校説明会に参加するのは良い刺激になります。

たまにはご褒美を与える

家庭の方針が大きく影響しそうですが、何か欲しいものがあるときにはご褒美も有効です。

学習するのを妨げてしまう誘惑(ゲームや漫画など)を、増やしすぎないものがおすすめです。

うちでは、基本的にはあまりご褒美はあげませんでしたが、模試が終わったときにお寿司を食べたりしていました。

また、「これが終わったらゲームしてもいい」など、自由時間をご褒美と考えても良いと思います。

終わった後の楽しみを励みに頑張れることもあります。

モチベーションを下げない方法

モチベーションは、おそらく思い立った初期段階では高く、放っておくと下がっていくと思います。下がりそうなときの対応こそ大切です。

結果にフォーカスしない

学校のテスト、模試の結果、日々の正答率…学習を続けている上で評価は付き物です。

勉強に対して与えられる成果としてわかりやすいものは、露骨に数値化された評価や、レベル別評価ですね。

良い評価が得られたときは良いですが、悪い評価はモチベーションを下げる原因になります。

人生において結果を出すのがとても大切なこともあります。受検の合否自体が結果を大きく捉えてしまう最たるものですね。

けれど、長い期間で個人の人生について考えたとき、結果が全てとなることはありません

人が成長する上では結果よりも成果が大切です。

そもそも、結果は自分で変えられるものばかりではありません。

他者との相対評価が結果となるものは、どんなに頑張って自分自身が成長したとしても思うような結果が得られないこともあります。

体調や天気、不慮の事故などで思いもよらない影響を被る場合もあります。結果だけに目を向けてしまうと、自分ではどうしようもない物事もすべて自分に責任があるように感じられます。

結果(評価)は成果の1つではありますが、成果の全てではありません。

結果だけでなく、過程から得られた成果全体、以前より成長した自分に目を向けることが大切です。

受検の例でいえば、長い目で見れば、どんな学校に行くのかではなく、社会の一員として生きる力を身につけながら幸せに生きられればよいわけなので、少しでも自分で学ぶ習慣、知識や考える力、より多角的なものの見方が身につけば、よい経験を得たと考えればよいわけです。

しかしながら、子どもは結果(評価)に目を向けがちです。

点数にばかり注目し、点数が悪いと「頑張ったのにダメだった。」「勉強をサボった日があったからかもしれない…」「やっても無駄だ。」「自分は頭が悪い。」という思考に陥りがちです。モチベーションが下がる原因になります。

点数が良かったら、実は褒めるという行為も一種の評価です。良い点数を褒めることは、悪い点数で怒ることと同義です。結果を得るまでの過程が良かったと伝えます。「○○点をとってすごいね!」ではなく、「勉強したことがちゃんと頭に入ってるんだね!」などと声掛けします。

点数が悪かったら、細かい部分を見て、良くなった部分があったら、「ミスが減ってきたね」「○○ができてるね」と言葉がけをし、できなかった部分については、忘れていた部分、わかっていない部分が見つかって良かったという視点を共有します。

悪い評価にモチベーションが下がりそうなときには、必ずしも「結果が悪い=努力や能力が足りない」というわけではないことを伝え、なぜダメだったかよりもこれからどうすれば良くなるかに注目させるのが大事です。

その日の課題が早く終わったら終了。課題を追加しない。

一日の計画を立て、学習していると、集中の具合や学習内容によって早めに終わることもあります。

ついつい、じゃあこれもやってみる?と課題を増やしてしまいたい気持ちになりますが、そこは我慢。

やるべきことを早く終えた達成感を大事にし、その日はそれで終わりにします。適当に済ませたせいで早いのなら、それは別の問題として指摘する必要がありますが、普通にやって終わったのならそれは頑張った証拠です。

言い訳だと決めつけず、真剣に対応策を考えてみる。

「今日は疲れたからやりたくない」「わかんないからやりたくない」「友だちとゲームの約束をしちゃったからやりたくない」

そんな子どもの声に、つい「言い訳ばかりしてないで、早く勉強しなさい!」と言いたくなりませんか?

しかし、ふと考えてみると、私は自分自身でもやりたくないことを後回しにするときに言い訳をします。「ちょっと今日は疲れたから明日やろう」「賞味期限が近いから食べちゃおう」など、もっともらしい言い訳を作り、さも仕方ないことだと自分で納得して先延ばしにしたりルールを破ったりします。

おそらく、このような言い訳をするとき、人は「やらなければならないことはわかっているけれど、やりたくない」のだと思います。

そして、「ベストコンディションならちゃんとやる」と思っているのです。

しかし、ベストコンディションのときなどなかなか来ないので、実行できない経験が増えていきます。その経験が積まれるとだんだんとやり遂げる自分の姿が見いだせなくなり諦めてしまいます。

その循環を断つために、子どもがする言い訳が全くの嘘ではないことに注目します。

例えば「疲れたからやりたくない」という場合は、どの程度かはわからないけれど、本当に疲れているのです。楽しいことならできるくらいの疲れだとしても、勉強のような気力の使うものを始めるには辛い、ということです。

こんなときは、「疲れをとる」ことに目を向けます。甘いものを食べる、マッサージする、10分くらい無心で寝転がる、など何でも良いので、短時間でできる改善策を探し、提案する、もしくは保護者が実践してあげます。そして、「少しは疲れがとれたかな?できそう?」と聞いてみます。

子どもが口にするできない理由を言い訳と決めつけず、言葉通りに真剣に受け止め、それを取り除く案を考え、提案しましょう。

そうこうしているうちに、やるかという気持ちになって勉強を始めることがあります。保護者がいろいろと前向きに考えてあげることでこれ以上の言い訳ができない空気を感じるのかもしれません。きっかけさえあれば始められるものなのかもしれません。

始めることでやる気が出てくるという説もあるので、やり始めたら軌道に乗ることも多いです。

また、実際に難しい単元のせいでやる気が出ない場合もあります。この場合は、一緒に取り組んだり、解説動画を見たりして、不安材料を取り除くことは不可欠です。

以上、この解決法のよいところは、

良いところ
  • 子どもの言うことに「否定しないで聞いてるよ!」という姿勢を示していること
  • 言い訳するのはやる気がないからだ」という根性論で思考停止させないこと

だと思います。

自分がダメだからやれない、という漠然とした自己否定感を排除し、やる気が出ないのは自分のせいではなく、やる気を妨げているのは何かのせいであり、それを除くことが今やるべきことなのだ、という考えが身に付けば、学習だけでなく、今後様々なことにも役立ちます。

難しい問題に出会ったら保護者も一緒に学ぶ

保護者が丸付けをしたり、わからない問題を教えていると、保護者が先生で子どもが生徒であるかのような師弟関係が生まれます。

普段の関係にも寄りますし、受検勉強で生じる質問について上手く答えられる場合はそのような関係もうまくいくかもしれません。

ですが、私は「ちょっと待って、考えるから!」「ん~、これでいいのかな、答え見てみる!」ということも多く、普段から威厳があるタイプでもないので、わからない問題については一緒に学ぶという姿勢をとりました。

プライドが高い息子の性格を考えても、「お母さんは分かってるから、ヒントあげようか?」などという態度は反抗心を生むので、息子がわからない問題については自分が分かっても「なるほど、確かに難しいね。お母さんも考えが合ってるのか不安だわ」という雰囲気で答えを確認して教える、という感じにしていました。

この方法のいいところは、

良いところ
  • 「わからないから一緒に動画見てみよう!」「こないだの問題の考え方わかったから聞いて!」などと、圧力をかけずに学習を促せること
  • 「この部分わかった?よくわからないんだけど教えて」と説明してもらうことで、子どもの理解を確かなものにすること
  • 緒に勉強している友達がいない自宅学習者の仲間となり、孤独感を緩和できること

です。都立受検の適性検査では、考えを述べる記述解答も多いため、わからない人に説明するという行為は、よい演習となります。

まとめ

子どものやる気を引き出すのは難しいものです。保護者のやる気だけが空回りして、歯がゆい思いをすることも多いですね。

大変なことをするときはモチベーションは下がって当然と考えて、あの手この手を試してみましょう。

学習を続ける方法についても、別記事で書いていますのでよかったら参考にして下さい。→「勉強が続けられない!塾なしでも学習を続ける方法

最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも塾なしで都立中高一貫校の受検を考えている方のお役に立てたら嬉しいです。

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