都立中高一貫校とは!?都立と私立の違い、都立中高一貫校と併願できる学校は!?

全般

中学受検をして、どのような学校に進学するのでしょうか?

この記事では、「都立中高一貫校」について、まだあまり知らないという方に向けて、「都立中高一貫校」について説明したいと思います。

中高一貫校とは?

中高一貫校とは?
  • 中高一貫校とは?
  • 中高一貫校には都立の他にも私立、国立、区立があります!
  • 中高一貫校のメリット・デメリット

中高一貫校とは?

中学と高校で一貫した教育を行う6年制の学校です。

中学から高校へは自動で入学できます。中学と高校がいわゆる「エスカレーター式」と言われている学校です。

補足)中学受験(検)のターゲットになるのは、中学と高等学校だけの学校とは限らず、幼稚園~高等学校、小学校~大学、なども中学と高等学校以外も繋がっていることがあります。したがって、中には、幼稚園や小学校から上がってきた内部生と一緒に学ぶ学校や、大学まで通える学校もあります。

ですので、厳密に言うと、中学受験をして進学する学校には中高一貫校だけでなく、小中高一貫校や、小中高大一貫校なども含まれます。

(都立中高一貫校は今のところ全ての学校が中高一貫校です。2022年度に都立立川国際が小学校を設立し、小中高一貫になるそうです。)

中高一貫校には都立の他にも私立、国立、区立があります!

中高一貫校には、私立と公立(国立、都立、区立)があります。(東京都の場合)

私立の中高一貫校は首都圏に多数あります。私立であるため、それぞれの学校がそれぞれの特長を持っていて、一律に説明することはできません。

国立は、お茶の水女子大、筑波大学、東京学芸大学、東京大学教育学部の附属がありますが、超難関校であったり(筑波大附属)、高等学校に入るのに入学試験があったり(東京学芸大附属)、それぞれ特徴があります。後述する分類上は、‟試験の分類”は私立型、‟学費の分類”は公立型と分けられるかと思いますが、興味がある方はそれぞれの学校について調べてみて下さい。ここでの詳しい説明は割愛させていただきます。

私が小学生の時(30年ほど前)、中学受験といえば、上記の私立か国立の学校しかありませんでした。けれども現在は、都立や区立の中高一貫校ができたため,学費をかけずに中高一貫校に進学させられる選択肢が増えました。

区立は1校のみ「千代田区立九段中等教育学校」です。都立と同じ公立で、同じような試験型です。しかも、区民でなくても受検できる枠があるので、通いやすい場所に住んでいる方は、都立と同一に考えてもいいかもしれません。

ただし、区民に優先的な選抜方法になっているので、その点は注意が必要です。詳しくは募集要項を確認しましょう。

この記事では、都立についてのみ後の項で詳しく説明していきます。

中高一貫校のメリット・デメリット

中高一貫校ではない中学(地元の公立中学)と比べた場合のメリット・デメリットを挙げていきます。

このメリットとは、なぜ中学受検(験)に臨むのかという質問の答えとなるものだと思います。

メリット
  • 入試があるため、生徒の学力が揃っている。
  • 授業のスピードが速く、学校によっては高校2年生までで高校のカリキュラムが終わり、高校3年生の1年間は大学受験のための勉強に充てられている。
  • 中学校でも、専門性の高い高校の教師から学べる。
  • 高校受験に中断されず部活に取り組める。
  • 6年間を通して深い友人関係を築ける。
  • 学校によっては、力を入れている教科や特徴的な教育方針がある。

一方デメリットは以下のとおり。

デメリット
  • 中だるみが起きたり、落ちこぼれになることもある。
  • 通学に時間がかかる場合も多い。
  • 友達関係に問題が生じても抜け出せない。

などがあげられます。募集人数より志望する人が多く倍率が高いことにより、無条件に良い学校と思われがちですが、メリット、デメリットを見比べて、各々の子どもにとって良い選択肢なのかをしっかり考えることが大切です。

都立中高一貫校とは?

1999年に制度がスタートし、東京都内では実際には2005年に誕生して運用が始まった、中学校と高等学校で6年間の一貫した教育課程を学ぶことができる都立の学校です。現在都内には10の都立中高一貫校があります。

中学校名 区市町村 最寄り駅
小石川中等教育学校 文京区 都営三田線 千石駅 JR山手線 巣鴨駅 東京メトロ南北線 駒込駅
白鷗高等学校附属中学校 台東区 都営大江戸線 御徒町駅  東京メトロ銀座線 田原町駅  都営浅草線 蔵前駅
両国高等学校附属中学校 墨田区 JR総武線・東京メトロ半蔵門線 錦糸町駅  都営新宿線 菊川駅・住吉駅
桜修館中等教育学校 目黒区 東急東横線 都立大学駅
富士高等学校附属中学校 中野区 東京メトロ丸の内線 中野富士見町駅  JR中央線 中野駅  京王線 幡ヶ谷
大泉高等学校附属中学校 練馬区 西武池袋線 大泉学園駅
南多摩中等教育学校 八王子市 JR中央線 八王子駅  京王線 京王八王子駅
立川国際中等教育学校 立川市 JR中央線 立川駅  多摩都市モノレール 立川北駅
武蔵高等学校附属中学校 武蔵野市 JR中央線・西武多摩川線 武蔵境駅
三鷹中等教育学校 三鷹市 JR中央線 三鷹駅・吉祥寺駅 京王線 調布駅・仙川駅
     
(参考)千代田区立九段中等教育学校 千代田区 東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線 九段下駅 JR総武線他 飯田橋駅

学区などはなく、東京都内に住んでさえいればどの学校でも受検できます

下は東京都教育委員会のホームページより引用です。

都立中高一貫教育校とは

6年間の一貫教育の中で、社会の様々な場面、分野において人々の信頼を得て、将来のリーダーとなり得る人材を育成することを目的とする学校です。

都立中高一貫教育校が目指す教育

6年間の一貫した教養教育を行うことで、総合的な学力を培うとともに、個の確立を図り、生徒の個性や創造性を伸ばします。

使命感・倫理観、社会貢献の心、日本人としてのアイデンティティなど、これからの日本人に求められる資質を育てます

教養教育を重視しながら各校が特色ある教育を行うことを通じて、社会の様々な場面、分野で信頼されるリーダーとなり得る人材を育成します。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/secondary_school/

運用が始まってからまだ10数年の浅い歴史ではありますが、6年間一貫したオリジナリティの高い質の良い授業を受けられること、難関大学合格者数も多いこと、そして、公立ですので学費が安いことにより、とても人気が高いです。(したがって倍率も高いです。)

10校の中には高校からの入学者も受け入れている学校もありますが、より授業の進度を速め、6年間で一貫した長期的学習に力を入れるために、近年高校募集を停止し、完全中高一貫校に転換する(した)学校もあります。

(2021年3月現在、将来的に高校募集停止をすると発表していない学校は都立白鷗のみです。)

入学するためには適性検査があり、報告書と適性検査の総合成績上位者が合格できます。

適性検査(45分×2または45分×3の筆記テスト)の得点と、5,6年次の小学校の成績 (小学校の先生に書いてもらう報告書)の点数の合計で合格者が決まります。

点数の換算方法(報告書と試験のどちらにどのくらい重きを置くのか)は学校によりますが、どの学校も報告書が20~30%程度の点数になっています。

換算方法は、それぞれの学校の募集案内に細かく明確に記載されています。

都立中高一貫校と私立中高一貫校のちがい

都立と私立のどちらも興味があるという方も多いかもしれません。ここでは、両者の主な違いを説明します。

都立と私立の違いは大きく以下の3点があげられます。

都立と私立の違い
  • 学費
  • 入学試験
  • 男子校・女子校・共学 ↔ 共学のみ

それぞれ詳しくみていきましょう。

学費

まず大きく違うのは学費です。

私立は学校によって支払う額にかなりの差があるので一律には言えませんが、初年度にかかる平均的な金額は以下の通りです。

カテゴリ 私立中一貫校 都立中高一貫校
出願料 20,000円 2,200円
入学金 250,000円 なし
学費 400,000円~500,000円

250,000円~350,000円

(給食費込み)

施設使用費 40,000円 なし
学校指定用品 160,000円 70,000円
その他の費用(寄付金等) かかる場合が多い/高額なことも あまりかからない
私立・都立中高一貫校の学費の違い ※金額はおおよその目安です。

1番の上の出願料は、入学試験を受けるためにかかる費用です。

2,200円と20,000円。進学するわけでもないのに、テストを受けるだけでこれだけ違います。

この差を目安に、一事が万事と思って差し支えないと思います。

私立といっても比較的安い学校もありますが、最安でも都立の3倍ほどと考えて良いでしょう。

(また、表には載っていない部分でも、学費の高い私立や歴史のある私立などでは、保護者会での服装、子どもの金銭感覚の格差を感じることも多く、あまり余裕がないのに進学すると、周りのリッチさに凹むこともありそうです。)

入学資格

試験についても私立は学校それぞれの特色があり、一概には言えませんが、ほとんどの学校が教科型試験を実施しています。国語・算数・理科・社会のそれぞれ1科目について1試験、全部で4教科や2教科のテストを受ける試験スタイルです。その他面接がある学校も多いでしょう。(入学試験の「験」をとって「受験」と表記されます。)

それに対し、都立校は適性検査型の試験スタイルです。

(厳密には‟試験”という言葉を使わず、適性を見るための検査です。)

教科型試験と同じようなペーパーテストですが、教科で分断されていないため、総合的な力が試されます。作文があるのも大きな特徴です。(適性検査の「検」をとって「受検」と表記されます。)

大まかなイメージとしては、以下の表のようにまとめられます。

カテゴリ 私立 都立
試験スタイル 教科型 適性検査型
出題傾向 知識、知識を使った思考力を問われる 問題を読み取り、思考する力を問われる
回答方式 答えのみを書く(選択肢型もあり) 考え方を文章で説明する
その他 面接や実技などがある学校もある 試験の点数に報告書の点数が加算される

更に細かい違いは適性検査(都立中学受検)と教科型試験(私立中学受験)の勉強法はなぜ違うのか?適性検査は対策しなくても受かるのか?        合格率を上げるために我が家が選択した勉強法をご参照下さい。

男子校・女子校・共学 ↔ 共学のみ

都立は共学の学校しかないのに対し、私立は男子校、女子校、共学があります。

「女子校に入れたい!」などの希望がある場合は私立を選ぶと良いでしょう。

その他

上記の違いのほか、制服がない、宗教の精神を学べる、ITや英語に特化している、などなど私立はそれぞれの学校が独自のスタイルを持っているので、1校1校を比べると細かい違いがあります。

都立中高一貫校と併願できる学校

都立中学を受検する場合、他の中学との併願はできるのでしょうか。

併願できる学校について詳しくみていきましょう。

私立との併願
  • 都立のみを受ける場合の注意点
  • 私立と併願する場合の問題点と選択肢
  • 併願についてもしっかり考えることが大切

都立のみを受ける場合の注意点

我が家は志望校を都立1本に絞り、都立中学のみを受検しました。

実をいうとこれは、絶対に中高一貫校に進学させたいと考えている場合は、かなりリスキーな選択と言えます。

公立中学だけ受ける=受けるのはたった1校だけということだからです。

都立を受ける場合、他の都立どころか、国立、区立を含めたすべての公立との併願はできません

前期試験や後期試験もないため、本当に1回のみのチャンスとなります。

塾なしでも合格はできます。ただし、どの都立中学も倍率が高く、チャンスは1回きりのため、都立中高一貫校に合格できないリスクは高いです。

ただ、私見としては、そのリスクは塾に通っていても変わりません

(塾が発表している合格者数を見ると、受かった子はほとんどが塾に行っていると思ってしまうかもしれませんが、人数の中には模試を1回受けただけの子も含まれています。また、母体数から考えると塾に通っていて合格できなかった子もたくさんいるのです。それなりに対策、準備したなら、塾に行っても行かなくても同じ合格率だと言えると思います。)

我が家の場合、息子と「不合格だったら高校受験で頑張ろう」、と話していました。

というわけで、どうしても地元の中学に通いたくない、と考えている場合は私立中学と併願しましょう

私立と併願する場合の問題点と選択肢

私立と併願する場合、ネックとなってくるのが、教科型の試験に対応できない、という問題です。

都立中学の受検勉強は適性検査に対応しているので、理科や社会の知識問題や算数の専門的な計算問題、国語の俳句や詩、文法、慣用句などが含まれている教科型の試験問題に対応していません。

ですので、私立を併願するときは以下の2つの道を選択することになります。

  1. 都立用の受検勉強のみに専念して、適性検査型の私立中学を併願する
  2. 私立と都立の受検勉強を両立させて、好きな学校を受験する

都立用の受検勉強をして、適性検査型の私立中学を併願する

最近では適性検査型の試験スタイルを採用している私立中学校も増えてきています。

(それを利用して、塾では都立の受検日前に練習として私立を受けることを勧めたりもしているようです。急に本番、というのが心配な場合は利用してみるのもいいですね。)

メリット
  • 都立の勉強に集中できる
デメリット
  • 併願できる学校が限られている

私立と都立の受検勉強を両立させて、好きな学校を受験する

メリット
  • 併願できる学校が多い
  • 小学校の理科や社会を深く学べる
  • 都立の適性検査の点数アップにもつながる
  • 中学進学後の学習にも活かせる

デメリット
  • 子どもの負担が大きくなる

が挙げられます。

どちらかというと私立受験用の勉強の方が時間がかかるため、どちらも行う場合は都立受検用の勉強は後回しになりそうです。選択肢が広がり、私立名門校も選択圏内に入るので、場合によっては第1志望が私立になってしまう可能性もありそうです。

我が家は併願しなかったものの、これに近い勉強法を選択しました。都立中学の受検にはあまり使わない暗記物などは省きました。

併願校についてもしっかり考えることが大切

個人的には、私立中学に進学させるためにはそれなりの学費を支払う、ということなので、試験スタイルばかりにとらわれず、併願する学校の特徴をよく調べて、行きたいと心から思える学校を受けた方が良いと思います。都立中学に合格できない可能性も高い=併願校に入学する可能性も高いのです。適性検査型の学校の中で行きたい学校があれば1番良いですね。

いったん受検勉強を始めてしまうと、だんだんと、「こんなに勉強しているんだから、どこかには合格&進学させてあげたい」という親の思いが強くなってきます。

それにより、合格率が優先順位として上になり、子どもや家庭の考えに合った学校に進学させる、という本来の目的を見失いがちです。

あらかじめ、しっかりと家計計画や教育方針、子どもの希望等を家族で話し合い、目的を見失わないようにすることが大事です。

(友達関係などの理由で何が何でも地元中学には行かせたくない、など強い理由がある場合は無理をせず、滑り止めとして適性検査型の学校を探すのがよいかもしれません。)

まとめ

以上が中学受験(検)をして進学する中高一貫校の大まかな説明です。

細かい教育方針などは1校1校異なり、一括りには言えませんが、これを参考に、お子さんの進学先について当たりをつけて、詳しく調べてみると良いと思います。

中学受験(検)ってどんな学校に入るためにするんだろう?の疑問に答えられていたら嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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