都立中高一貫校の適性検査で求められる能力を伸ばすために 低学年・幼少期からできること(後編)

勉強法
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前編に引き続き、低年齢から長期的に伸ばせる能力について考えてみたいと思います。

本記事は後編です。先に前編を読んでからご覧ください。前編へのリンクはこちらです!

伸ばしておくと適性検査に役立つ能力は、以下の能力です。

適性検査に役立つ能力
  • 長文を読みとる読解力
  • 自分の言いたいことを伝える文章構築力
  • 細かい条件を見逃さない注意力
  • 条件に合った答えを考える思考力
  • 桁数の多い計算に対応できる計算力
  • グラフや表を正しく読み取る分析力
  • 立体図形をイメージして考えられる空間認識力

詳しくは過去にこちらの記事で紹介していますのでご覧ください。

参照:都立中高一貫校の適性検査とは?求められる能力とは?

さて、後編では息子が苦手な能力について考えてみます。

この中には、実践しようと試みたものもありますが、なかなか習慣づけられず続かなかったものや、小6のときに頑張ったものの若干間に合わなかった能力もあります。

時系列で伝えよう(文章構築力アップ)

適性検査Ⅰの作文、適性検査Ⅱ、Ⅲでの答えの根拠を記述する問題では、わかりやすく人に説明する力が必要です。

自分の頭の中で答えを出すことと、人に説明できることは違います。

人に伝えるためには、「概況→詳細」、「始め→終わり」、「根拠→結論」といった流れを意識して説明することが大切です。

子どものこの能力を高めるためには、一日にあったことをなるべく時系列で話させる、という方法があるようです。幼児でも実践できそうですね。

これは、以前に読んだ育児本(タイトル等は忘れました…)に、紹介されていた小さな頃からできる脳の整理力アップの技術です。

幼児は前置き説明なく、思い付いたことをどんどん話すことが多く、何の話なのかついていけないときも多いです。(それがとても可愛くもあるのですが)

そこで、「それはいつの話かな?」「それは誰が言ったの?」と補足してあげます。

例えば「クレヨンがなくなってないてたら、だいじょうぶっていってくれたの」などと話す子どもに、「お絵描きの時間?」「誰が言ってくれたの?」などと聞いていくわけです。

実際に聞いてみると、実はクレヨンがなくなったのは絵本の中のお話で、話に感情移入してかわいそうで泣いていたら、お友達が心配してくれた、などと想像を超えたストーリーがあったりして面白いです。

「絵本の中でクレヨンがいなくなって、悲しくて○○ちゃんが泣いてたら、○○ちゃんが大丈夫?って言ってくれたんだね。」とまとめて繰り返してあげます。

問い詰めるように質問すると話してくれなくなりそうなので、優しい声で、ほどほどに、話を聞くことが一番ということを忘れずに(笑)

息子は外での話を自分からはほとんど話さない子どもだったので、なかなか実践できませんでした。

性格のせいか経験値のせいか、今でも説明するのが苦手です。

息子の場合は文章をたくさん読んで、文章例をインプットすることで何とかカバーした能力です。

はじめから話してくれるお子さんなら、アウトプットの磨きをかけるために試してみる価値はありそうです。

そろばんやドリルでスピードアップ(計算力)

適性検査には、どんどん詰め込むような暗記力は必要ありませんが、その代わりか、単純な四則計算が必要な問題が出題されます。

社会分野で、グラフなどのデータから読みとった数値を使って百分率を求めるものなどが多く、4桁÷5桁などです。

この問題への対策は、もう単純に、計算の速さを鍛えるしかないと思います。

そして、計算の速さを上げるのはとにかく計算するのみです。

四則計算を速く正確に訓練するのは、低学年からでもできます。粘り強く練習し続けることが大事です。

そろばんを習ったり、百マス計算ドリルなどを使って日々特訓すると良いです。

息子はというと、漢字の練習や単純計算などのわかっていることを反復演習することが大嫌いで、その上うっかり計算ミスも多く、計算力は苦労した能力の一つです。

直前期には毎日5分間集中して桁の多い数値の計算をする時間を作りましたが、計算ミスは減らず、最終的には本番ではミスしないように祈るのみでした…。

低学年からコツコツと練習できる場合は練習しておきましょう。

日常を表やグラフにしてみよう(分析力)

適性検査の勉強をしてみて、地道にやっておけば良かったなぁと思うのはグラフや表を読み取ったり、活用する方法について学ぶことです。

グラフや表は、ちょこちょこ生活にも登場するのに、いざ身近なもので探してみようと思うと意外と見つけられないものです。

たとえば、今でいうと、新型コロナウイルスの感染者数などがニュースでグラフとして示されることがあります。

線グラフで表しているのはなぜなのか。帯グラフや円グラフではだめなのか。グラフから何が読みとれるのか。どのようなことを示すためにグラフを使っているのか。

そのようなことを意識してグラフを読みとる視点を養っておくと、社会や理科の分野で、抵抗なくグラフや表を読みとれ、有利です。

生活の中で子どもでもわかるようなテーマのグラフや表を見つけたらチャンスです。一緒にグラフや表の見方を確認しましょう。

そして、あわよくば、日常の中で、遊びながら表やグラフにかく作業をしてみると良いです

夏休みに一日のスケジュール表などを一緒に作ってみても良いですね。

グラフと表ではどちらが向いているのか?グラフの種類はどれがよいか?時間の変化はグラフに必要か?1マスはどのくらいにすればよいのか?

グラフや表は数値の変化や差などを視覚的にわかりやすく伝えるためのツールですので、このような作業は自分の考えを伝える社会においても役に立つと思います。

調理は学びが多い

番外編として、おすすめは調理に参加させることです。

息子は食にあまり興味がなく、料理にもあまり興味を持たなかったので、なかなか実践することはできませんでしたが、料理に興味がある子なら、一緒に料理しておくのはおすすめです。

なぜなら、調理過程には、以下に示すような適性検査に活かせる経験がたくさん含まれているからです。

分野作業身につく能力
数学 切る、ゆでる、和えるなどの段取りを考える。 スケジュールを組み立てる問題に役立つ
社会 材料の背景について考える 産地や輸入について興味が広がる
数学 野菜を切る 立体の切断面を観察できる
数学 材料を図る 濃度について体感する
理科沸騰・加熱させる、液体に固体を入れる、レンジを使う 水の沸騰や加熱による物体の変化、動きなどを観察できる

適性検査の理科分野では、水を沸騰させる問題や、何かを混ぜる問題も多く出題されます。

調理という作業は理科の実験をするようなものです。物質の特性や熱したものの取り扱い方などを実際に体験していることはかなり有利です。

また、いろいろと工夫を重ねて作業するという行為が適性検査の問題そのもののようです。(実際に問題の中で調理場面が出てくる問題もあります)

慣れていない子どもが調理に参加するのはお手伝いどころか、倍以上手間がかかり、大変面倒な気持ちはわかりますが、日常的に参加させておけば問題解決力や思考力なども上がること間違いないと思います。

料理が得意な子になってくれれば、家事の観点からも大助かりですね。

まとめ

以上、都立中高一貫校の適性検査で求められる能力を伸ばすために、低学年・幼少期からできることの中でも、文章構築力、計算力、分析力を上げることについてお話しました。

本記事のまとめ
  • 時系列で話させよう
  • コツコツと計算を練習しよう
  • グラフや表を作ったり見つけたりしよう
  • 一緒に料理をつくろう

受検生だけでなく、都立中高一貫校受検を考えている幼児・低学年のお子さんの保護者の方の参考になれば、嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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